【シーネ・固定】方法・手順・使い方、メリットデメリットなどについて

【シーネ・固定】方法・手順・使い方、メリットデメリットなどについて

人が長い一生を生活するうえで、一度も骨折や捻挫といった怪我をしたことがない人というのは、おそらく存在しないはずです。
これは、人間が他のあらゆる哺乳動物動物にはない、立って歩行することが大きな要因になっています。
立ち上がるということは、それだけ頭の位置がとても高くなるわけですから、必然的にバランスを取ることが難しい使い方なのです。
このため、成長をして歩き始めたばかりの子供は、立ち上がることを怖く感じるものです。
また大人であっても、何らかの理由で長期間立って生活していない人は、立ち上がることに恐怖を覚えるのです。

シーネ固定の方法概要

このように立つことは、怪我をし易い使い方なのですが、人類にとってはほかにはない利点も多く存在します。 例えば、これによって急速に人類の前頭葉の部分が発達したと考えられています。 前頭葉というのは、人間らしい知恵を育む場所ですから、立つことの利点の大きさが理解できるはずです。 そこで、実際に立って生活していて、骨折や捻挫などの怪我をした場合に、どういった流れの処置をするか知る必要があるのです。 こうした骨折や捻挫をした場合の処置としては、さまざまな方法があります。 例えば、怪我をした直後であれば、氷や水などで冷却するという一般的な手順の流れがあります。

シーネ固定の手順・方法01

しかし、この冷却するという方法は、直後のごく一時的な方法であって、怪我自体を治すという点においては、固定することが最も大切になります。 例えば、足関節を捻挫したとすると、足が捻った姿勢にならないように固定します。 あるいは、手首を骨折したならば、骨が転位しないようにする必要があるのです。 こうした骨折や捻挫などの怪我における固定法として、一般の人が一番に連想するやり方や流れは、ギプスであることが多くなります。 しかし、先述のような怪我をした直後という点からいうと、ギプスよりもシーネを用いて行うことが一般的です。

シーネ固定の手順・方法02

シーネを用いる理由としては、いくつか存在するのですが、一番の理由は循環障害を考慮しています。 骨折や捻挫をすると、直後から腫れてくるだけではなくて、しばらくの間は腫れが強くなってくることがあります。 この期間にギプスを巻くと、腫れた分の空間がギプス内でなくなるために、そのときに血管を圧迫することがあるのです。 血管を圧迫すると、当然ながら組織に栄養が届かなくなるので、組織が壊死を起こしてしまう可能性があるのです。 また、血管ばかりではなくて、神経も圧迫を受けますので、末梢神経麻痺を引き起こして、手足がしびれて動かなくなることもあるのです。

シーネ固定の手順・方法03

この点において、シーネというのは、それ以外の部分に空間がありますので、血管や神経の圧迫を避けやすいやり方なのです。 また一旦ギプスを巻くと、ギプス内の状態を直に目で確認することが出来なくなります。 しかし、ギプスを巻かないで場合には、包帯やバンドなどを除去すれば、容易に状態を目で確認することが可能なのです。 この目で見るということは、これまで述べてきた血管と神経以外にも、大きな利点があります。 特に大きな利点が、骨折や捻挫をしたことによる骨や靭帯に対してではなくて、実は皮膚の観察が意外に大切だからなのです。

シーネ固定の手順・方法04

固定をしていますと、身体の突起部分などが摩擦や衝突をしまして、褥瘡が出来ることがあります。 褥瘡というのは、いわゆる床ずれと同じことですが、こうした怪我の治療中にも起こるのです。 この褥瘡が出来ますと、それまで行っていた治療を、一旦中止しなければならなくなることもあります。 治療を中止するということは、本来の目的である骨や靭帯などの癒合が、しっかりと行うことが出来ないことに繋がります。 この意味において、ギプスを全周に巻かない方法であれば、頻回に皮膚の状態を観察して、早期の皮膚への対処も可能になるわけです。

シーネ固定の手順・方法05

また、こうした怪我をして治療をしていると、内部が蒸れることによって、皮膚障害が発生することもあります。 例えば、足部で内部が蒸れてくると、水虫が悪化することがあります。 水虫は、ご存じのように白癬菌というカビの一種ですから、高温多湿の環境を好みます。 すなわち内部が蒸れた環境では、水虫が悪化することは、必然的とも言えるのです。 この点においてもシーネ固定であれば、包帯やバンドを外した時に、患部のケアを行うことが出来ます。 具体的には、水で洗って菌を洗い流したり、しばらく空気に触れさせることで、乾燥させることも可能になります。

シーネ固定の考察

いっぽうで、こうしたシーネを一旦外すということは、ギプスを全周に巻くことにはないリスクもあります。 その最たるリスクとしては、何と言っても肝心となる肢位の維持に関することです。 例えば、包帯を外した時は、もちろん自由に患部を動かすことが出来ますので、このときにリスクが生じます。 患部を動かすということは、その際に肢位を維持できないわけですから、骨折であれば、骨折した部分が再転位することに繋がります。 また捻挫であれば、癒合しかけた靭帯が、再度離開することになりますので、それを繰り返すと癒合不全に繋がります。

シーネ固定のまとめ

そこで疑問として生まれるのが、それでも何故シーネは今でも医療の現場で利用されるのかです。 その答えとなるが、医療人それぞれの能力になります。 すなわちシーネであっても、包帯交換やバンドの締め直し時などに、肢位を維持できれば良いわけです。 そのためには、何と言っても治療にあたる医療者の、高度な技術が一番に求められます。 例えば固定を外した時にでも、的確な肢位を維持したり、包帯を巻くやり方や手順の技術も必要です。 あるいは意外かもしれませんが、患者に対してその肢位を保つことの意義を説明する、コンプライアンス能力も必要になります。

シーネ固定で使った言葉の意味・使い方

また時代背景としても、シーネ固定がどれだけ大切かが、見直される流れになってきています。 医療と言うのは、全般的に戦後になって急速に進歩しましたが、それにともなって手術療法が盛んになりました。 しかし、これが行き過ぎた側面もありまして、保存療法で十分なものでも、手術が行われる傾向が生まれたのです。 こうした点が、社会全体として認識が深まりまして、現在は再び保存療法が積極的に行われるようになってきたのです。 すると、骨折や捻挫などの怪我に対する治療を行うためには、必然的にシーネ固定の必要性が高まってきたのです。

シーネ固定の方法の注意点

日本は、今まさに世界のほかのどんな国もこれまで経験したことのない、いわゆる超高齢化社会を迎えています。 この超高齢化社会における最大の問題点は、何と言っても医療費をはじめとした、社会福祉費の増大です。 この点においても、怪我の治療で入院を要さない保存療法の役割は、今後より期待が膨らむと言えるのです。 以上のように、骨折や捻挫といった怪我を治療するうえで、シーネを用いたやり方にはさまざまな利点があります。 したがって今後は、この技術の使い方を再び多くの医療者が獲得できるように、教育の現場から手順を明確にして行う必要性があるのです。

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