回想法の方法・やり方・手順や使い方

回想法の方法概要
回想法というのは、認知症患者などに自分の過去の出来事を思い出させることによって症状の進行を抑えたり、改善を図っていこうという治療法の1つです。使い方としては個人で実践するものと、グループで実践するものがあります。個人の場合はカウンセラーと一対一の対面式で行うものです。手順としては場所を時間をあらかじめ決めておき、通常のカウンセリングの一環として行います。グループの場合は6人程度を相手にコミュニケーションをとりながら施設などで行っていきます。現実に認知症でデイサービスに通っている人などが、スタッフと共に行うことが多いのです。
回想法の手順・方法01
昔話なら何でもいいかということではなく、個々人の過去に寄り添った方法をとることが大切です。そのためにはテーマを見つけて進めていくことになります。どのようなテーマの設定方法があるかというと、相手の発達段階や歴史に合わせた設定が大切になるのです。例えば子供時代から結婚して家庭を持ち、子育てに苦労した時代までを順に記憶を呼び覚ますように話しかけていきます。重要なのは記憶を蘇らせるキッカケを与えることなので、本人が話し始めたら耳を傾けることです。そして話の内容をさらに発展させるキッカケを与えながら、記憶を回復させることがポイントになります。
回想法の手順・方法02
回想法の最初の手順として、する前に、以下のことを守ることが成功させる前提になります。 内容を、介護のスタッフ達が共有する、家族に伝えることがあります。そのときの回想の内容を「他の人に伝えても良いかということ」を、必ず本人と家族から得ましょう。 回想の中で、家族や友人の愚痴など、話された人のプライバシーについての話もあります。その場合でも話を遮ったり否定せずに生のまま受け止めます。当然、語られた人に対しても、多くの配慮が必要です。 語り手はその日の気分や心のちょっとした変化で、内容が変わることが度々あります。内容が変わっていても、矛盾していても、先ほどと同じように否定せず受け止めることが基本です。
回想法の手順・方法03
次に、実際の使い方です。 まず、歴史をネタにします。関東大震災や第二次世界大戦の終戦など、歴史上の大きな事件をネタに、会話を始めてみましょう。つまったりして気まずくならないために、あらかじめ前提となる事件などの勉強をしておきましょう。その時の首相の名前、その時代のちょっとした小ネタなどを頭の片隅にでも置いておきましょう。 その時代の道具をネタにしてみます。昔からある道具屋さんで見つけたかんざし、子供の頃によく食べた駄菓子などです。それを見せることで、昔話に花が咲きやすいです。例えば、玩具ならどうやって使うのかと尋ねて、実際にやってもらいながら教えてもらうと、より場を盛り上げられます。
回想法の手順・方法04
高齢者介護の現場で、利用者の過去のことを振り返り、それをテーマに会話を発展させる回想法が取り上げられています。その使い方により過去を重んじることによる個々人の自尊心の向上や、集団で同じ時代を共有する場を作ることで社交性の向上も期待でき、認知症の改善や予防に効果があるとされています。その手順として、実践者の勉強会を行い、参加者の子供時代を思い起こす懐かしい写真や電化製品、童謡唱歌、過去の有名人の写真などをツールにして、テーマや回数や日程を決めてグループで行う取り組みもあります。あるグループホームの実践例を紹介します。
回想法の手順・方法05
そのグループホームでは週一回の会を全八回行いました。入居者には思い出や好きなことを語り合うお楽しみ会として、おやつの時間を含めた一時間行いました。入居者の居室から離れた、花を飾ったり優しい雰囲気の音楽を選んでかけた場所を設けました。当初は何をするのか緊張気味の入居者が目立ちました。綺麗な色を組み合わせた参加簿にシールを自分で貼ってもらいました。歌が好きな人に歌を歌ってもらい、気分がすぐれない時は他の入居者から肩を抱き励ます支え合いが見られました。その歌った人が亡くなった時、他の参加者から会を話題に亡き人を偲んだ発言が見られました。このように参加者が会を通して受け取ったことは大きいと期待します。
回想法の考察
映像作品における回想法はいくつかありますが、いちばんよく使われているのは、セリフを使った物でしょう。登場人物が、「そういえば昔あんなことがあった」と言うと画面が切り替わり、過去の映像が現れて過去にあったドラマが進行していくというものです。そしてしばらく進行していくと、画面がまた現在に切り替わり登場人物が現在におけるドラマを進行させます。回想法はストーリーを説明する点では優れていますが、あまり使いすぎると説明ばかりになり、芸術作品としてはあまり評価の高くない作品となってしまうという難点もあります。
回想法のまとめ01(使い方や注意点など)
回想を多用すると芸術作品としての価値が下がるのですが、推理ドラマにおいては、この方法ほど有効な物は無いと言えます。探偵が登場して、事件を調査していくうちに徐々に真相が明らかになり、過去の出来事が浮き彫りにされていく、その過程で回想を使うわけです。こうすれば、観客もあまり違和感を憶えずに回想を受け入れてくれるというわけです。今まで、数多くの推理ドラマ、映画が作られてきましたが、名作と言われる作品は必ずと言っていいほど、この方法がうまく使われています。過去の名画と呼ばれている物は必ず回想を巧みに配置しているのです。
回想法のまとめ02(使い方や注意点など)
回想法は、現代においては、かなり進化していると言えます。以前は、主人公の過去を説明するだけのものでしたが、最近では主人公の心にあるトラウマを表現するため使われることが多いです。もちろん回想ですから過去の出来事なわけですが、最初、自分の過去と対峙できなかった主人公が、分析医のような協力者の手を借りて徐々に過去と向き合っていく姿が巧みな回想によって表現されます。最初はフラッシュバックと言えるほど短い回想シーンが時間経過とともに徐々に長くなっていき、観客にも主人公のトラウマが解明されるといった仕組みになっているのが巧みです。
回想法のまとめ03(使い方や注意点など)
認知症の使用される回想法の方法としては2通りあります。まず1つ目は個人で行うやり方です。これはケアマネージャーや介護職員などと認知症の患者が一対一となり思い出や過去などに触れる時間を作ることで行います。2つ目はグループで行うやり方です。おおよそ6人から8人程度のグループとなり、対象となる認知症の患者に事前に何回ぐらい行うのか、どんなテーマで行うのかを決めておき、連絡したうえで行います。また、参加者以外にスタッフとしてリーダーが1人、サブリーダーが1人の計2人は最低必要となります。これに加えさらに2人くらいのサポーターがいるとより安心となります。
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回想法を行う際には、事前に実施回数やテーマを決めておきます。人によっては触れて欲しくないような過去がある場合があるため、事前調査で明らかにしておく必要があります。参加者8名につき最低でも2名のスタッフが必要となります。スタッフの中から進行の中心となるリーダーを選出して、それぞれの役割分担を決めておくことが大事です。過去から現在にかけての出来事を時系列に語り合うことが基本となりますが、参加者が話しやすいように懐かしい写真や道具を準備しておくようにします。将来に希望が持てるように明るいテーマで締めくくるようにします。