柿の木の剪定方法・やり方・手順や使い方・流れなどについて
柿の木剪定の方法概要
先程も述べた通り、柿の成長はとても遅いので、木が若い頃は剪定を控えめにするというのが柿木剪定の正しいやり方です。したがって、定植後6年から10年程度は主幹を伸ばしてやることが基本的な流れになります。その間は余分な側枝を軽く落としてやる程度に抑えておくのが望ましい柿木剪定の流れです。この流れを無視して若木の頃から強めの剪定をしてしまうと柿の木の成長が大幅に遅れてしまう可能性があります。ただし、だからといって剪定せずに放ったらかしにしていると、木が大きくなりすぎて手に負えない状態になってしまいますので、注意が必要です
柿の木剪定の手順・方法01
若木の頃は剪定を控えめにするのが正しいやり方だと書きましたが、中途半端な剪定はいけません。まず剪定をする前に将来の樹形をイメージしてみるという手順を踏む必要があります。この手順をきちんと踏まずに適当な剪定を繰り返していると、柿の木の形がメチャクチャになってしまいます。主幹については定植後6~10年位経ったところで、地上5メートル程度の高さで心抜きをするという手順を踏むことになります。その上で、数本の主枝と亜主枝、側枝をバランスよく配置する方向を目指すことになります。ただし、主枝の角度は主幹に対して45度以上にするのが正しいやり方です。
柿の木剪定の手順・方法02
将来たくさんの実がなるようになった方がよいと考えて、主枝の本数を多くしようとする人がたまにいます。でも、それは逆効果になってしまう可能性が高いので、やめておいた方がよいです。柿の木の枝に光が当たらないと枝が枯死してしまいます。また、枝が密に生えていると風通しが悪くなってしまいますから、病害虫による被害が起こりやすくなります。さらに、葉が生い茂りすぎていると実がつかなくなってしまいますので、注意が必要です。主枝の数は3本位にして、余分な枝の剪定は根元から行うようにするというのが望ましい柿木剪定のやり方ということになります。
柿の木剪定の手順・方法03
柿の木の剪定をする際に必要になる道具は、脚立、剪定バサミ、ノコギリといったところです。どの道具も特別に難しい使い方が要求されるような物ではありません。果樹の剪定といっても、一般的な庭木を剪定する場合と基本的には全く同じ方法をとることになりますので、使い方に悩んでしまうような特別な道具は不要です。いちいち使い方を調べる必要がある道具を用いるわけではありませんから、それほど面倒な思いをする心配はありません。ただし、結構太い枝も剪定することになりますので、剪定バサミだけで済ませるのは無理があります。ですので、必ずノコギリを用意するようにしましょう。
柿の木剪定の手順・方法04
柿の実を収穫できるのはだいたい9月から11月下旬にかけての時期になります。スーパーの店頭からスイカが姿を消すようになると、代わりに柿や梨などの秋のフルーツがお目見えします。スーパーの売り場で柿を見かけると、秋が到来したことを実感するという人も多いのではないでしょうか。柿の実を取る方法は人それぞれですが、実を傷つけたくないのであれば、1個ずつ丁寧にハサミを使って取るようにした方がよいです。剪定を長く怠っていたせいで樹高が高くなりすぎている場合は、脚立を使っても上の方に付いている実を取ることができなくなってしまいます。
柿の木剪定の手順・方法05
実の収穫を9月から11月にかけて行うことになりますので、柿木剪定の適期は12月から3月頃にかけての時期ということになります。4月以降にずれ込んでしまうと柿の木がかわいそうですので、3月の末までには剪定を終わらせるようにしたいものです。心抜きした主幹も毎年少しずつ伸びますから、2~3年に1度位のペースで切り下げてやるようにするとよいです。柿の木の場合、植え付けてから25年ほど経つと生殖成長が盛んになると言われています。簡単に言うと、植え付けてから25年位経った頃になって、ようやくコンスタントに実を結んでくれるようになります。
柿の木剪定の考察
柿の木は日光が大好きですから、樹冠の内部にまでしっかりとお日様の光が当たるように剪定してやることが大切になります。そうしてやることによって花付きや実付きが格段によくなります。ただし、葉が付いている成長期に剪定すると木の勢いを衰えさせてしまいますので、11月から3月にかけての休眠期に剪定を行うようにする必要があります。そうしないと、花や実が付かなくなってしまうおそれがあります。ですので、時期を無視して剪定するようなことは避けるべきです。しかし、大きくなりすぎた木をコンパクトにしたい時は、あえて成長期に剪定します。
柿の木剪定のまとめ01(使い方や注意点など)
柿は、隔年結果性という性質を有しています。わかりやすく言うと、その年に実をつけた枝は翌年実をつけません。でも、翌々年以降はまた実をつけるようになります。この性質を理解していないと、「今年実をつけなかったこの枝は不要な枝だ」と勘違いしてしまう可能性が出てきます。ただ勘違いしてしまう分には何の問題もありませんが、勘違いしたままバサバサと枝を落としてしまうと、次の年に柿の実がならなくなってしまいます。剪定しても翌年の収穫に影響が出ないのは、その年に実をつけていた枝ということになりますので、何の考えもなしに剪定したりしてはいけません。
柿の木剪定のまとめ02(使い方や注意点など)
柿の実は、前の年に伸びた枝の先になります。その年に伸びた枝に実をつけるわけではありませんので気をつける必要があります。柿の木の性質や特徴を正しく理解していない人が剪定をすると、全体を同じように切り詰めてしまいがちです。そのようにしてしまうと、木が必要以上に大きく成長してしまうことを防ぐことはできますが、柿の実を収穫することができなくなってしまいます。素人が「うちの柿の木は全然実をつけない」とぼやいていることがよくありますが、切ってはいけない枝を切ってしまっているケースが大半です。失敗したくない人は、収穫の際に実がなっている枝ごと切ってしまうというやり方で剪定するとよいです。
柿の木剪定のまとめ03(使い方や注意点など)
柿木剪定に限らず、樹木の剪定を上手に行えるようになるためには、ある程度の経験が必要になります。失敗したくないという理由で、毎年専門業者を呼んで剪定してもらっている人が実際にたくさんいます。プロに任せてしまうのが一番安心できる方法なのは確かですが、決して安くはない費用がかかります。ですので、自分で柿木剪定ができるようになるのが望ましいです。本屋さんへ行けば果樹や庭木の剪定方法が書かれた本がたくさん売られています。また、農業関係の団体が剪定講習会を実施しているケースもあります。剪定が上手くなりたい人は、そのような物を利用して勉強してみることをおすすめします。
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柿の木は、頂部優勢が強い木だと言われています。簡単に言うと、枝の先から新しく伸びた梢が太く長くなりやすいという特徴を持っています。そのため、適切な時期に柿木剪定を行うようにしないと、木が高くなりすぎて、脚立を使うなどの方法をとらない限り収穫することができなくなってしまいます。ただし、枝の伸びっぷりがよい割りに、なかなか果実を収穫できるほどには成長しないという特徴を持っています。「桃栗三年柿八年」という言葉を耳にした経験がある人がたくさんいると思われますが、その言葉が示している通り、成長に長い時間がかかる木だと言うことができます。