約分の方法・やり方・手順や使い方・流れなどについて
約分の方法概要
たとえば、125分の50という分数があったとします。この2つに共通する最大公約数は何でしょうか。両方とも5が入っていますので、まず5で割ってみましょう。そうすると、25分の10となります。では、解答はこれで正しいのでしょうか。 もう1度両方の数字を確認してみましょう。まだ共通の約数がありそうです。25というのは、5と5を掛けたものです。一方で10は、5と2を掛けたものです。つまり、この2つはもう1度5で割ることが出来、2つの数字は、5と5を掛けた25であるということができます。もう1度5で割ると、正解の5分の4となります。
約分の手順・方法01
それでは、このような分数の場合はどうでしょうか。102分の68という分数です。方法は今までと同じで、両方に共通する約数として、2でまず割ってみます。すると51分の34になります。この両方の数字に共通する約数は見つかるでしょうか。 この場合は、51から34を引いてみましょう。そうすると、17という数字になります。つまりこの51と34は、いずれも17の倍数なのです。ですから今後は17で割ると、3分の2となり、これが解答となります。元々の最大公約数は34ですが、それが1度で分からない時は、まず2や3、5といった数字で割ってみるのがお勧めです。
約分の手順・方法02
それから分数の掛け算の場合は、計算の途中で約分を行います。やり方としては、互いに向かい合う側の数字を約分します。手順としては、まず掛けられる側の分子と掛ける側の分母、そして掛ける側の分子と掛けられる側の分母に共通の約数がある場合、それぞれの最大公約数で割ります。 たとえば6分の1掛ける2分の3の場合は、掛けられる側の分母6と、掛ける側の分子3に、3という最大公約数があります。ですから、それぞれを3で割り、2分の1掛ける2分の1となり、正解は4分の1となるわけです。もちろん、この場合ももっと大きな数字が登場することもあります。
約分の手順・方法03
一例として、250分の32×96分の75という式があったとします。手順としては、まずそれぞれを約分します。この場合は250と75に最大公約数の25があり、32と96に最大公約数の32がありますので、10分の1掛ける3分の3となります。3分の3とはすなわち1のことですから、答えは10分の1となります。 つまり掛け算の場合は、大きな数字を掛けてわざわざその後で約分をしなくても、式の途中で数字をスリム化して、計算を出来やすくする流れになっているのです。このやり方は、実は割り算にも通用します。その前に、分数の割り算についておさらいしましょう。
約分の手順・方法04
既にご存知でしょうが、分数の割り算は、掛け算と同じ方法で行います。ですから、最大公約数の使い方も掛け算と同じで、それぞれの分母と分子に共通する約数を求めます。ただし、掛け算とは違うやり方で行うことになります。それは何でしょうか。 分数の割り算の場合、掛け算と方法は同じであっても、掛ける方の分数を逆数にする、つまりひっくり返す必要があります。ですから、2分の1割る3分の1の場合は、2分の1掛ける1分の3、つまり3を掛けることになり、2分の3となります。これでは頭でっかちなので、2分の2、つまり1と、残りの2分の1を分けて表記します。
約分の手順・方法05
この、整数と分数を分けて表記することを帯分数といいます。帯分数にする前の、分子の大きな分数の方は仮分数と呼ばれます。 ここまで来ると、小学校時代の記憶がよみがえってくる人もいるかもしれません。加減乗除それぞれの約分の手順としては、まず足し算や引き算の場合は、式を解いて得られた解答の最大公約数を求め、分子と分母をそれで割ります。これに対して掛け算や割り算では、計算の途中で共通の約数を求めて割るという流れになります。加減と乗除とでは流れが違ってくるわけです。では、ここで足し算と引き算についても書くことにしましょう。
約分の考察
分数の足し算と引き算の場合は、もう1つあることをしなければなりません。それは、互いの分母を揃えることです。これを通分といいます。この通分はどのようにすればいいのでしょうか。 ここで、約分の最大公約数の使い方を思い出してみてください。こちらが最大公約数を求めるのであれば、通分はそれとは逆に、最小公倍数を求めて行います。最小公倍数とは、それぞれの数字に共通する、一番小さな倍数のことで、これの求め方そして使い方が、何よりも大事になって来ます。それではこの場合は、一体どのようにして倍数を求めればいいのでしょうか。
約分のまとめ01(使い方や注意点など)
たとえば2分の1と3分の1というように、比較的小さな数字の場合は簡単です。それぞれを掛けあわせて出た数字、つまり6にして、分子も分母同様、それぞれ3と2を掛ければいいのです。しかし、分母が50と72などという場合は、どのようにすればいいのでしょうか。 この場合は、もちろん両方を掛けあわせることになります。しかし24分の1と48分の1などという場合は、48は24の2倍ですので、分母が24の方だけを2倍して、48分の2とし、求められた答え48分の3を最大公約数3で割れば、16分の1となってこれが正解となります。
約分のまとめ02(使い方や注意点など)
通分はあくまでも足し算と引き算にのみ用いられ、掛け算や割り算に用いられることはありません。その逆に、掛け算や引き算で行われる、相対する分子と分母の約分は、足し算と引き算には用いられません。 ですから、就職や転職の試験で分数の計算が出た場合は、もう1度これを頭の中で繰り返すようにしてください。掛け算や割り算なのに通分をして答えがおかしくなったとか、あるいは、足し算でそれぞれの分子と分母を足してしまって、分母がやけに大きくなってしまったということの無いように、試験の前にもう1度おさらいしておくことが大事です。
約分のまとめ03(使い方や注意点など)
また、分数の計算がよくわからないという小学生のお子様をお持ちの方は、もう1度この約分と通分を見てあげてください。この部分で引っかかってしまって、なかなか次に進めないということも多いのです。 そして、もしよく呑み込めていないような場合は、できるだけ多くの問題を解かせてみるといいでしょう。習うより慣れろとよく言いますが、この場合も同様です。自分で最小公倍数、最大公約数を求めることの楽しさを覚えることができれば、その後の学習はさほど苦痛に感じなくなるはずですし、分数計算を応用した練習問題などもきちんと解けるようになります。
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約分という言葉をご存知ですか。そういえば、昔算数の時間に習ったことがある、そういう人も多いでしょう。これは分数の計算で、共通する約数で分子と分母を割ることです。共通する約数のうち、最大の数で割ることが大事で、この約数のことを最大公約数といいます。たとえば8分の6という答えが出た場合、8と6との最大公約数は2ですから、それぞれを4で割ります。そうすると、4分の3になります。4と3とでは、これ以上共通する約数はありませんので、この場合は4分の3が答えとなります。もちろん、もっと大きな数で約分をすることもあります。