マッケンジー体操の方法・やり方・手順や使い方・流れなどについて
マッケンジー体操の方法概要
腰痛を引き起こす症状の一つである、腰椎椎間板ヘルニアの概要について見ていきましょう。人間の背骨の間には、椎間板という背骨と背骨の間の緩衝材となる器官が存在しています。この椎間板は非常に弾力性があり、変形しやすい器官です。何らかの原因で椎間板が変形して、周辺にある神経に触れるとその部分に痛みが発生します。厄介なのは、椎間板の周辺にある神経は腰部から臀部を経て、足先まで通っていることです。これにより、腰椎椎間板ヘルニアの症状は腰痛だけにとどまらず、臀部や脚部にも痛みや痺れが出るのです。こうした下肢の症状は坐骨神経痛と呼ばれます。
マッケンジー体操の手順・方法01
では、椎間板が変形してしまう原因とは一体何なのでしょうか。まず挙げられるのは普段の姿勢の悪さです。特に猫背の人は、背筋が丸まっていて常に腰椎に負担をかけています。人間の背骨は、横から見たときに軽くS字型に湾曲した形状になっているのが理想です。猫背の人は、この理想的な湾曲が失われてしまっています。これでは次第に椎間板に負荷がたまり、遂には変形してつぶれてしまいます。他には、重い物を一気に持ち上げたときなども急激に椎間板に負荷が加わるので危険です。あるいは、加齢の影響によっても椎間板は変形しやすくなります。
マッケンジー体操の手順・方法02
腰椎椎間板ヘルニアを治療する手順は、変形によって神経を圧迫している椎間板を正常に戻すのが第一です。下肢に麻痺が生じている場合など、症状が重い場合には手術を行って外科的に取り除きます。しかし、症状がそれほど重くなければ、手術を行わない保存的治療が優先されます。実は腰椎椎間板ヘルニアは自然治癒が十分に見込める症状であり、保存的治療だけで治るケースも珍しくないのです。保存的治療の一つが運動療法であり、身体の柔軟性を高めて患部の負荷を減らしたり、患部周辺の筋肉を鍛えることで痛みを感じにくい身体を作ったりします。
マッケンジー体操の手順・方法03
腰椎椎間板ヘルニアに効果のある運動療法の中でも、近年特に注目されているのがマッケンジー体操です。古くは、腰椎椎間板ヘルニアを患った場合には、背中を丸めた状態で安静にするのが良いとされていました。しかし、その後の研究によって、腰椎椎間板ヘルニアでは背中を丸めるのは逆効果だということが判明したのです。先述したとおり、椎間板が変形する大きな原因が猫背です。ですので、背中を猫背と逆向きに反らせる、つまり後ろ側に反らせるような姿勢が腰椎椎間板ヘルニアには良いということです。この腰を反らせる運動こそがマッケンジー体操なのです。
マッケンジー体操の手順・方法04
マッケンジー体操は、誰でも簡単に行える運動です。手順としては、まずはうつ伏せに横になります。そして顔の横あたりに両手をついて、両手を起点にして上体をゆっくりと持ち上げていきます。上体を持ち上げるときは、限界まで反らすのではなく、顔がちょうど正面を向くような位置までにします。その位置まで持ち上げたら、5秒から10秒程度、その姿勢をキープします。その後、今度は上体をゆっくりと降ろしていき、再びうつ伏せの姿勢に戻ります。以上が一回の流れです。特に手順が難しいということはなく、無理なく続けられる運動だといえるでしょう。
マッケンジー体操の手順・方法05
マッケンジー体操の流れには特に難しい部分はありませんが、症状によってはこの動作を上手く行うのが難しい場合もあります。特に長年腰痛を患っている人や、激しい腰痛を抱えている人は、身体の柔軟性が失われており、この体操をするのがきついかも知れません。そんなときには、あくまでも無理のない範囲で行うのが大切です。回数を少なめにしたり、上体を持ち上げる角度を低めにしたりして工夫して行いましょう。このようなやり方でも効果は十分に見込めます。体操によって症状が軽くなってきたら、徐々に正規の方法に挑戦していけばよいのです。
マッケンジー体操の考察
マッケンジー体操がうまくできない場合のやり方としては、次のような方法も効果的です。まずは、単純にうつ伏せの姿勢で横になるだけという方法です。この体操の肝ともいえる「上体反らし」はあえて行わないのです。腰部や背部の筋肉が凝り固まってしまっている場合、うつ伏せで横になるだけでも辛いことがあります。この場合は、うつ伏せになること自体が運動になっていると言えるのです。うつ伏せになることで少なくとも猫背の姿勢からは解放されます。少しずつでも良いので、身体に染みついた「悪い姿勢」のイメージを取り除いていくのが大事なのです。
マッケンジー体操のまとめ01(使い方や注意点など)
もう一つ、症状が重い人向けなのが、枕やクッションを使うやり方です。枕やクッションの使い方は、うつ伏せになったときに胸の下に挟みます。この状態から、上体をゆっくりと持ち上げていきます。あらかじめ胸の下に枕やクッションを挟んでおくと、上体を持ち上げる距離が短くなるので、通常よりも楽に体操が行えるのです。枕やクッションの厚さや薄さを調整すれば、負荷のかけ方も適宜変えられます。枕などの使い方次第で如何様にもバリエーションを付けられるのです。なお、枕などの使い方を誤ると症状が悪化することもあるので、胸の下に入れることは守ってください。
マッケンジー体操のまとめ02(使い方や注意点など)
マッケンジー体操は、1セットにつき10回から20回程度行うのが理想です。ただし、症状には個人差があるので、このペースを絶対に守らなければならないことはありません。回数を調整するのも良いですし、先述した負荷の少ない方法で行っても問題ありません。効果を実感できるまでの期間も個人差があります。早い人では数日から数週間程度ですが、数カ月程度かかることも珍しくありません。マッケンジー体操は、あくまでも保存的治療の一環であり、手術などとは違って徐々に効果が出てくるものです。ですので、なかなか効果を感じられなくても根気よく続けるのが大事です。
マッケンジー体操のまとめ03(使い方や注意点など)
マッケンジー体操は、腰椎椎間板ヘルニアに効果のある運動ですが、それと並行して行うべきなのが一般的なストレッチや正しい姿勢を心がけることです。腰を反らせることで腰部や背部の筋肉は柔らかくなりますが、腰痛対策では身体全体の柔軟性を保つのも大事です。マッケンジー体操と一般的なストレッチを一連の流れで行うのがお勧めです。そして、普段から背骨のS字型の湾曲を意識して、背筋を伸ばしておくのも重要です。いくら体操を行っても、普段の姿勢が悪いままでは効果が半減してしまいます。体操と心がけを組み合わせて、腰痛を撃退しましょう。
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マッケンジー体操とは、腰痛に効果のある運動療法のひとつです。腰痛には様々な原因が考えられますが、この体操が効果を現すのは腰椎椎間板ヘルニアが原因である場合のみです。ですので、あらかじめレントゲンやMRIなどの画像診断を受けて、腰痛の原因が腰椎椎間板ヘルニアであるとはっきりしている場合のみ行うようにします。もし、原因が特定されていなかったり、他の症状だと確定している場合は、この体操によってかえって症状が悪化してしまう危険性もあります。腰痛に良いと聞いたからといって、むやみに行うのは危険なので注意してください。